遺伝性血管性浮腫(HAE)の情報サイト「腫れ・腹痛ナビ」
遺伝性血管性浮腫(HAE)について

HAEの診断

監修:福岡市民病院 院長 堀内 孝彦先生

まずはHAEの診断のできる病院を探しましょう

現在、お悩みの症状が遺伝性血管性浮腫(HAE)の症状にあてはまる方は、まずは病院で正しい診断を受けましょう。遺伝性血管性浮腫(HAE)は早期の診断と治療が求められます。

①もしかして、私は遺伝性血管性浮腫(HAE)?と心あたりのある方は、チェックをしましょう

遺伝性血管性浮腫(HAE)は、きちんと診断がついていれば、正しい治療ができる病気です。
「もしかして」と思ったら、チェックシートでHAEの可能性があるかどうかをチェックしてみましょう。

②遺伝性血管性浮腫(HAE)の診断治療ができる病院を探す

遺伝性血管性浮腫(HAE)は、きちんと診断がついていれば、正しい治療ができる病気です。まずは病院で正しい診断を受けましょう。

診断の流れ

①医師の問診

遺伝性血管性浮腫(HAE)と正しく診断されるためには、医師の診察を受けるときに、ていねいに問診してもらうことがとても重要です。

問診では、かゆくない腫れがあるか、腹痛があるか、のどの腫れがあるか、ご家族にも同じような腫れが出ている
※1、といった、遺伝性血管性浮腫(HAE)の特徴をくわしく聞き取りします。

本サイトのチェックシートの結果を見てもらうことで、ご自身のくわしい情報が医師に伝わり、正しい判断がしやすくなるかもしれません。

①医師の問診

②血液検査

問診で遺伝性血管性浮腫(HAE)かもしれないと判断されたら、その場で採血して、血液検査を行います。

血液検査では「補体C4濃度※2」や「C1インアクチベーター活性※3」という項目が、通常よりも低いかどうかを調べます※4

これらの値が低かった場合は、遺伝性血管性浮腫(HAE)であると診断がされます。

②血液検査
※1
ご家族の中に「遺伝性血管性浮腫(HAE)」が出ていない「孤発例」の患者さんもいるため、あくまでも初回問診の参考として聞き取りをします。
⇒くわしくは、HAEの遺伝
※2
補体C4濃度:免疫の一部にかかわる「補体C4」という物質が、血液中に正常な量、存在しているかどうかが分かります。遺伝性血管性浮腫(HAE)の患者さんでは、この補体C4の量が少ないことが分かっています。
※3
C1インアクチベーター活性:C1インアクチベーターはC1インヒビターの別名で、検査項目としてはC1インアクチベーターが慣例的に用いられています。遺伝性血管性浮腫(HAE)の主な原因である「C1インヒビター」という物質が、きちんと働いているかどうかが分かります。
※4
これらの血液検査は、外部の検査機関に出すことが多いため、結果が出るまでには1週間以上かかる場合があります。

HAEについて正しく理解して上手に付き合っていくための冊子「HAEガイドブック より良い生活を過ごすためのコンパス」をダウンロードできます。
⇒くわしくは、お役立ちツール